「相続税を納めすぎてしまった」場合は、どうする?

 

 

 もし、相続税を納めすぎてしまった場合、申告期限から5年以内であれば、納めすぎた税金を取り戻す手続きを取ることができます。これを、「更正の請求」といいます。

 

 なお、分割協議がかなり後になって決着したなどの「後発的理由」がある場合は、5年以上過ぎていても、その事実が生じた日から4カ月以内までならば「更正の請求」ができます。

 

 相続税の場合、相続人たちによる遺産の分配方法で税額が大きく変わってくるのですが、遺産の分配の確定が、相続税の申告期限内に終わらないケースも多々あります。だから、納税すべき相続税の額が、申告期限後に決定することも多いのです。ですが、申告期限内に申告をしていないと、加算税などの追加税金がとられるので、とりあえずでも申告だけはしておかなくてはなりません。

 

 そういう場合は法定の相続割合でとりあえず申告をしておいて、その後に分割協議をし、納めすぎた税金は更正の請求で取り戻すという形にしたほうがいいでしょう。

 

 また、不動産の評価方法などによっても、税額が大きく違ってきます。だから、申告した後に、「本当はもっと低い評価で良かったのに」ということに気づいたりすることもあります。相続資産の不動産などを再評価して還付をする専門の税理士などもいるので、これは後で詳しく解説します。

 

「もし、申告をしなかったらどうなるのでしょうか」

 

 もし、相続税の申告が必要なのに、申告していなかったら、次のようなペナルティーがあります。

 

 申告が必要なことに後から気づいて、自発的に期限後申告をした場合は、納付税額は5%増しになります(無申告加算税)。ただ、申告期限から2週間後までに申告していれば、この無申告加算税は課されません。2週間までは猶予があるということです。

 

 次に、申告の必要があるのに申告しておらず、税務署の調査、指導により申告したような場合は、相続税額を15%増しで納めなくてはなりません(無申告加算税)。また、この無申告加算税は、納付税額が50万円を超える部分に対しては20%かかります。

 

 また、無申告加算税だけではなく、延滞税もかかる場合があります。

 

 相続税は、相続が生じた日(認知した日)から10カ月以内に納付しなければならず、これに遅れた場合は、延滞税がかかることになっているのです。

 

 延滞税は、延滞が2カ月以内の場合は2・6%、それ以上延滞した場合は年8・9%です。消費者金融並みの高利率です(年によって利率はちがいます)。